ランニングは、季節を問わず多くの人が取り組んでいる人気の運動です。
しかし、夏場のランニングには注意が必要です。
とくに「給水」、つまり水分補給をおろそかにすると、体に大きな負担がかかり、最悪の場合は命に関わることもあります。
この記事では、夏のランニングにおいてなぜ給水が大切なのか、どれくらいの水を飲めばいいのか、どんなタイミングで飲むべきなのかなど、誰にでもわかりやすく解説していきます。
水の役割とは
まず、私たちの体は水分によって支えられています。
人間の体の60%は水でできていて、体温を調整したり、栄養を運んだり、老廃物を外に出したりといった大切な働きをしています。
運動をすると体温が上がります。
それを冷やすために、汗をかいて体の熱を外に出そうとします。
汗が出るということは、その分体の中の水分が失われているということです。
特に夏場は、気温も湿度も高く、より多くの汗をかきます。
にもかかわらず水分をしっかり補わないと、体のバランスが崩れてしまい、脱水症状や熱中症などの危険な状態に陥ることもあります。
夏のランニングにおける給水のポイント
ランニング前の給水
走る前にはすでに「予備の水分」を体に入れておくことが大切です。
これは「プレ・ハイドレーション(事前水分補給)」と呼ばれます。
目安としては、走る30分〜1時間前にコップ1〜2杯(200〜400ml)程度の水を飲むのがよいとされています。
これにより、走り出してすぐに体内の水分が不足するのを防げます。
ただし、飲みすぎてお腹がチャポチャポするほど飲んでは逆効果なので、自分の体調と相談しながら少しずつ飲むのがポイントです。
ランニング中の給水
ランニング中も、定期的に水分をとることが重要です。
夏のランニングでは、15分〜20分に1回、100〜200ml程度の水分を補給すると良いとされています。
特に30分以上走るような場合は、給水ポイントを事前に計画しておくことが大切です。
公園の水飲み場、自動販売機、持参した水筒などを活用しましょう。
また、水だけでなく、汗で失われた塩分(ナトリウム)も一緒に補給することが理想的です。
スポーツドリンクや塩タブレット、経口補水液(OS-1)などが効果的です。
ランニング後の給水
走り終わったあとも油断してはいけません。
汗で失った水分や電解質をきちんと補うことで、回復が早くなり、翌日の体調にも影響します。
このときも、水分とともに塩分・ミネラルを含む飲み物を選ぶことが大切です。
冷たい飲み物を一気に飲むよりも、少しずつ時間をかけて飲むのがポイントです。
給水と体調管理の関係
熱中症のサインを見逃さない
夏場に注意したいのが「熱中症」です。
頭がボーッとする、めまいがする、汗が急に止まる、吐き気がするといった症状が出たら要注意です。
これは、体の水分や塩分が足りなくなり、体温調節ができなくなった状態です。
そんなときは、すぐに日陰に入って休み、水分と塩分をとり、必要なら医療機関を受診することが大切です。
水だけでは足りない場合も
「水を飲んでいれば大丈夫」と思っている人も多いかもしれませんが、実はそれだけでは不十分なこともあります。
人間の体は、汗をかくと水分と一緒に塩分(ナトリウムなどの電解質)も失います。
水だけを大量に飲むと、血液中の塩分濃度が下がりすぎて「低ナトリウム血症」という危険な状態になることがあります。
とくに長時間のランニングでは、水分と塩分をバランスよくとることが重要です。
「夏のランニングに必要な給水の基本と注意点を徹底解説!」まとめ
夏場のランニングでは、給水が何よりも大切です。
走る前からの水分準備、走っている最中の定期的な補給、走ったあとのアフターケアまで、すべての段階で水分と塩分を意識してとることが健康的なランニングの基本です。
また、暑い日に無理して走らず、早朝や夕方など涼しい時間帯を選んで走ることも大切な工夫です。
できれば一人ではなく、誰かと一緒に走ることで安全性も高まります。
水分補給は「喉が渇いた」と感じたときにはもう遅いこともあります。
だからこそ、こまめな給水を習慣にして、夏のランニングを安全で楽しいものにしていきましょう。
参照:【必見】ジョギングからランニングへ移行するための練習ガイド
【必見】ジョギング初心者に最適な練習内容と注意点とは?
【ダイエット】無理せず体重を減らす、一番大事な考え方と習慣