日差しを浴びると健康的で活動的な印象を与えますが、日焼けは肌にとって必ずしも良いことばかりではありません。
シミやしわ、たるみの原因となるだけでなく、皮膚がんのリスクを高める要因にもなります。
特に近年は紫外線量が増加しており、季節を問わず日焼け対策が必要な時代です。
この記事では、科学的な根拠と生活に取り入れやすいコツを組み合わせ、年間を通じて実践できる「日焼けの効率的な防止法」を詳しく解説します。
目次
紫外線と日焼けの関係
紫外線の種類と特徴
日焼けの原因となる紫外線には、大きく分けてUVAとUVBの2種類があります。
紫外線の種類 | 波長 | 主な影響 | 特徴 |
UVA(長波長) | 320〜400nm | 真皮まで到達し、しわ・たるみなど光老化の原因に | 窓ガラスを透過する |
UVB(中波長) | 280〜320nm | 肌表面を赤く炎症させ、シミ・そばかすの原因に | 曇りでも到達する |
図1:紫外線の肌への影響(イメージ)

紫外線量のピークと年間推移
紫外線は春先から急増し、5〜8月にピークを迎えます。
しかし、UVAは冬でも安定して降り注いでいるため、「夏だけ対策」では不十分です。
月 | 紫外線量(目安) | 備考 |
1〜2月 | やや少ない | UVAはほぼ一定 |
3〜4月 | 増加開始 | 花見や外出が増える時期 |
5〜8月 | 最大ピーク | 海水浴・アウトドア注意 |
9〜10月 | 減少傾向 | まだ高い日も多い |
11〜12月 | 少なめ | 油断しやすい |
日焼けの効率的な防止法
1. 日焼け止めを正しく選び、正しく使う
SPFとPAの意味
- SPF(Sun Protection Factor):UVBを防ぐ効果。数値が高いほど長時間防げます。
- 日常生活:SPF30前後
- 屋外活動:SPF50+
- PA(Protection Grade of UVA):UVA防御力。「+」が多いほど高性能。
- 年間を通してPA+++以上推奨
図2:SPFとPAの違い

塗布量とタイミング
- 顔全体:パール粒2つ分
- 腕・足:各500円玉大
- 2〜3時間ごとに塗り直す
2. 外出時間と日陰利用で紫外線を減らす
紫外線は午前10時〜午後2時が最も強くなります。
この時間帯の外出を控えるだけで、日焼けリスクを約60%軽減できます。
時間帯 | 紫外線強度 | 対策の重要度 |
6〜9時 | 弱い〜中程度 | 帽子や薄手長袖 |
10〜14時 | 最大 | 日傘・帽子・日焼け止め必須 |
15〜18時 | 中程度 | 塗り直し継続 |
3. 衣類・小物による物理的防御
衣類・小物
- UVカット長袖:通気性の良いポリエステル素材
- 帽子:つば7cm以上
- サングラス:UVカット99%以上
- 日傘:内側が黒色コーティングのものが効果的
図3:物理的防御の効果イメージ

4. 屋内・車内での対策
- 窓にUVカットフィルムを貼る
- カーテンやブラインドで直射日光を遮る
- 車のサイドガラスにも対策を施す
5. 食事・スキンケアで内側から守る
- ビタミンC:柑橘類、パプリカ
- ビタミンE:アーモンド、アボカド
- βカロテン:にんじん、かぼちゃ
- 保湿クリームで肌バリアを回復
日焼けに関する誤解
誤解 | 実際 |
曇りの日は日焼けしない | 曇天でも紫外線の60〜80%到達 |
SPF50なら1日塗り直し不要 | 効果は摩擦や汗で減少 |
冬は対策不要 | UVAは冬でも多い |
「夏も冬も役立つ!日焼けの効率的な防止法と正しい知識」まとめ
日焼けを効率的に防ぐには、
- 日焼け止めの正しい選び方と使い方
- 時間帯・日陰の活用
- 衣類や小物による物理的防御
- 屋内や車内での紫外線対策
- 食事・スキンケアで内側から守る
これらを組み合わせることが大切です。
「夏だけ」ではなく、一年を通した習慣化こそが、美肌と健康を守る最も効率的な防止法です。