独特すぎるネタと存在感で注目を集めるお笑いコンビ「ななまがり」。
シュールさと不条理さが絶妙に絡み合ったスタイルは、見る者に強烈な印象を与えます。
ここでは、ななまがりの経歴をたどりながら、その魅力や躍進の理由を掘り下げていきます。
ななまがりとは何者か
ななまがりは、吉本興業に所属するお笑いコンビで、メンバーは森下直人さんと初瀬悠太さんの二人です。
大阪NSC29期生出身で、芸人としてはベテランの域に達していますが、近年になってようやく全国区での注目を浴びるようになりました。
芸風は一言でいえば“クセが強い”。日常の常識を逆撫でするようなボケと、先が読めない展開が特徴です。
コンビ結成から現在まで
コンビ結成のきっかけ
森下さんと初瀬さんは、NSCの同期として出会いました。
どちらも大阪府出身で、NSC入学当初からネタの方向性や感性が似ていたことから自然とコンビ結成に至ります。
「ななまがり」というコンビ名は、“普通じゃない”ことを象徴する言葉として二人が選びました。
初期の活動と苦労
2000年代後半から2010年代初頭にかけて、ななまがりは主に大阪を拠点に活動を始めました。
当初はシュールすぎるネタが受け入れられず、劇場や賞レースでもなかなか結果を出せない時期が続きます。
特にボケの森下さんの異質な動きと発言が「意味不明」と評されることも多く、苦しい時期を過ごしました。
東京進出と少しずつの躍進
2014年頃、東京へ拠点を移したことで状況が少しずつ変わっていきます。
東京のライブシーンやバラエティに出演する中で、彼らの“分かる人には分かる”芸風がじわじわと浸透。
『ぐるナイ おもしろ荘』への出演をきっかけに、知名度が上がり始めました。
『キングオブコント』での快進撃
ななまがりが一気に注目されたのは、やはり『キングオブコント』での活躍です。
- 2018年:準決勝進出
- 2019年:決勝進出(ファイナリスト)
この大会での評価が、ななまがりのシュール芸を“お笑いとして成立する”と広く知らしめるきっかけになりました。
特に2019年の「先輩の指導を勘違いするコント」や「鏡の中にもう一人いる設定のコント」は、審査員や観客に強烈なインパクトを与えました。
番組やSNSでの活躍
2020年代に入ってからは、テレビ出演やYouTube、TVer配信番組などでも精力的に活動。
TBSラジオ『マイナビLaughter Night』や、関西ローカルの番組にも多数出演し、認知度はさらに上昇。
2022年にはYouTubeチャンネル「ななまがりチャンネル」も開設し、ネタや企画動画を通じてファン層を広げています。
受賞歴と評価
ななまがりは大きな賞レースでの優勝経験こそないものの、以下のような成果を挙げています。
- 2015年『キングオブコント』準決勝進出
- 2016年『M-1グランプリ』準々決勝進出(漫才スタイルも挑戦)
- 2017年『キングオブコント』準決勝進出
- 2019年『キングオブコント』決勝進出
- 2021年『お笑いABEMA CUP』ファイナリスト
- 2022年『THE SECOND〜漫才トーナメント〜』準決勝進出
テレビ関係者や芸人仲間からの評価も高く、特に千原ジュニアさんやバイきんぐ・小峠さんなどからも高く評価されています。
それぞれの人物像とコンビの関係性
森下直人さん(ボケ担当)
1986年5月20日生まれ。大阪府出身。身長は164cm。
見た目のインパクトと奇抜な発言が持ち味で、一見すると理解不能なボケも、独自のリズムと間合いで笑いに昇華させる職人です。
「心が読めないけどクセになる」と言われる芸人の代表格です。
初瀬悠太さん(ツッコミ担当)
1984年9月10日生まれ。大阪府出身。身長は172cm。
森下さんの自由すぎるボケを何とか軌道修正しようとする姿勢が面白さを際立たせています。
冷静で的確なツッコミと、若干呆れたような表情が絶妙なバランス感を生み出します。
コンビとしては「お互いに干渉しない」「相方のセンスを信用している」という距離感で、長年の信頼関係がにじみ出ています。
「ななまがりの経歴まとめ!結成から現在まで!」まとめ
ななまがりの経歴は、順風満帆なものではありませんでした。
シュールで不条理なネタゆえに理解されにくく、苦労の連続だった時期も長く続きました。
しかし、自分たちのスタイルを曲げずに突き進んだ結果、今では“通好み”を超えて幅広い層に愛される存在となりました。
彼らの歩みは、お笑いにおける“多様性の重要さ”を証明するものであり、これからの芸人たちへの希望にもなっています。
今後の活躍にも注目が集まるななまがり。
その不思議な魅力は、まだまだ進化を続けていくことでしょう。