第1章|「うまく話せない」の正体は、能力不足じゃない
「自分、コミュニケーション苦手なんです」
仕事の場で、こんな言葉を何度聞いたでしょうか。
もしかしたら、これを読んでいるあなた自身も、心のどこかでそう思っているかもしれません。
会議で発言するのが怖い。
上司やクライアントを前にすると、頭が真っ白になる。
言いたいことはあるのに、うまく言葉にできない。
でも、ここで一度立ち止まって考えてみてほしいんです。
それって、本当に「話す能力」が足りないからでしょうか。
私自身、昔は完全に“自信がない側”の人間でした。
言葉を選びすぎてタイミングを逃し、後から「ああ言えばよかった」と後悔するタイプ。
でもあるとき気づいたんです。
自信のなさは、話し方の問題じゃなく「意識の向け先」の問題だったと。
実は、コミュニケーションで自信が湧く人と、そうでない人の差は、
テクニックよりも、たった1つの“思考の前提”にあります。
この先の章では、その「たった1つの意識」を軸に、
どうすれば自然に、自分らしく、仕事で信頼されるコミュニケーションができるのかをお話ししていきます。
第2章|自信が湧く人が無意識に持っている「1つの前提」
2-1|自信の正体は「自分をよく見せる力」ではない
多くの人が勘違いしがちなのですが、
自信がある人=話がうまい人、ではありません。
むしろ本当に自信がある人ほど、
✔ 完璧な言葉を探さない
✔ 多少つたなくても気にしない
✔ 沈黙を恐れない
という特徴があります。
なぜかというと、
「評価される自分」ではなく「役に立つ自分」に意識が向いているからです。
2-2|コミュニケーションの主役は「自分」じゃない
ここで大切なのが、今回のテーマでもある
“たった1つの意識”です。
それは、
「自分がどう見られるか」より
「相手にとって何がプラスか」
この意識を持っているかどうか。
自信がないとき、人は無意識に
・変に思われないかな
・間違ったこと言わないかな
・評価下がらないかな
と、意識がすべて「自分」に向いています。
でも、自信が湧く人は違います。
・この話、相手の役に立つかな
・今、何を知りたいだろう
・どんな言葉なら伝わるかな
と、意識の矢印が外に向いている。
2-3|「緊張」は消そうとしなくていい
よく「緊張しない方法」を探す人がいますが、
正直、緊張はなくなりません。
でも、不思議なことに
意識が「相手」に向いた瞬間、緊張は“気にならなく”なります。
緊張している自分をどうにかしようとするほど、
緊張は大きくなる。
だからこそ、
緊張を消すのではなく、意識の向け先を変える。
これが、自信が自然と湧いてくる最初の一歩です。
第3章|仕事で実感できる「自信が湧く思考法」の使い方
3-1|会議で発言できない人が変わる視点
会議で発言できない理由の多くは、
「正解を言おうとしている」からです。
でも、会議に正解はありません。
もしあなたが
「この一言で、場の整理ができたらいいな」
「この視点が、誰かのヒントになればいいな」
そう思って話したらどうでしょう。
発言のハードルは、一気に下がります。
3-2|上司・クライアントとの会話がラクになる考え方
目上の人と話すとき、
つい構えてしまうのは自然なことです。
でもここでも、意識をこう切り替えてみてください。
「ちゃんと話さなきゃ」ではなく、
「この人が判断しやすくなる材料を渡そう」
そう思うと、
・結論を先に言う
・事実と意見を分ける
・相手の時間を意識する
といった行動が、自然にできるようになります。
3-3|雑談が苦手でも信頼される人の共通点
雑談が得意=コミュ力が高い、
と思われがちですが、実は違います。
信頼される人は、
✔ 相手の話をちゃんと受け取る
✔ 無理に盛り上げない
✔ 小さな共感を丁寧に返す
「うまいこと言おう」としないからこそ、
安心感が生まれるんです。
3-4|副業・フリーランスこそ「意識の差」が結果を分ける
副業や個人で仕事をしていると、
「自分を売らなきゃ」という意識が強くなりがちです。
でも実際に選ばれるのは、
「この人なら安心して任せられる」と感じさせる人。
それを生むのも、
「どう見られるか」ではなく
「相手にとって何が必要か」という意識です。
第4章|自信は「作るもの」じゃなく「湧いてくるもの」
4-1|自己肯定感を無理に上げなくていい
「自信を持とう」
「自己肯定感を高めよう」
よく聞く言葉ですが、正直しんどくなることもあります。
無理に自分を好きにならなくていい。
無理にポジティブにならなくていい。
意識を外に向けて、
誰かの役に立つことを積み重ねる。
それだけで、自信はあとからついてきます。
4-2|小さな成功体験は「相手基準」で生まれる
今日の会話で、
・相手が少し安心してくれた
・話が整理された
・笑顔が増えた
それは立派な成功体験です。
自分基準ではなく、相手基準で見ると、
「できていること」は意外とたくさんあります。
4-3|失敗しても折れにくくなる理由
意識が自分に向いていると、
失敗=自分の否定、になります。
でも、意識が相手に向いていると、
失敗=改善点、に変わる。
だから、必要以上に落ち込まなくなる。
次に活かせるようになる。
これも、長く仕事を続けるうえで大切な力です。
第5章|あなたの言葉は、もう誰かの役に立っている
ここまで読んでくれて、ありがとうございます。
もし今、
「自分はまだ自信がないな」
「やっぱり話すの苦手だな」
そう感じていても、大丈夫です。
自信は、先に持つものじゃありません。
誰かを思って言葉を選んだ、その瞬間に芽生えるものです。
次に誰かと話すとき、
ほんの少しだけ意識してみてください。
「私はどう見られるかな?」ではなく、
「この人に、何を持ち帰ってもらえたらいいかな?」
それだけで、
あなたのコミュニケーションは、確実に変わり始めます。
そして気づいたとき、
「あれ、前より話すの怖くないかも」
そんな自分に出会えるはずです。
あなたの言葉は、もう十分価値がある。
あとは、向け先を変えるだけ。
今日の仕事の会話が、
少しだけ軽く、少しだけあたたかくなりますように。
