【きょうの健康】減塩で乗り切る夏の高血圧!効果的な実践方法とは?

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真夏の強い日差しや湿度の高い気候は、体調管理にとって油断ならない時期です。
特に高血圧を抱えている人にとって、夏の暑さは血圧を不安定にさせる要因となります。
冬に比べて血圧が下がる傾向があると思われがちですが、実際には「夏型高血圧」と呼ばれる症状も存在し、思わぬリスクを伴います。
その対策として注目されているのが「減塩」です。
今回は、夏における高血圧の特徴とその対策、特に減塩の重要性について、わかりやすく解説します。

目次

基本情報

まず、高血圧とはどのような状態を指すのでしょうか。
一般的に、収縮期血圧(いわゆる上の血圧)が140mmHg以上、または拡張期血圧(下の血圧)が90mmHg以上の場合、高血圧と診断されます。

高血圧は心臓や脳の病気のリスクを高める「サイレントキラー」として知られています。
原因には遺伝的要因のほか、過剰な塩分摂取、肥満、喫煙、ストレスなどが関与しています。
特に日本人は塩分摂取量が多く、世界的にも高血圧患者の割合が高いことで知られています。

夏になると、汗を多くかくことで塩分や水分が失われ、体内の電解質バランスが乱れやすくなります。
これが逆に血圧を不安定にし、注意が必要な状況を生むのです。

夏場に高血圧が悪化する理由と対処方法

夏に高血圧が悪化する理由

夏は血管が拡張しやすく、一見血圧が下がるように感じられます。
しかし、以下のような要因で逆に血圧が上がることもあるのです。

  • 脱水症状による血液濃縮:汗をかきすぎて水分補給が不十分だと、血液が濃くなり血圧が上昇します。
  • エアコン冷房による急激な血管収縮:外気温と室内温の差が大きいと、血管が急激に収縮し血圧が上がることがあります。
  • 睡眠不足や熱帯夜によるストレス:慢性的な睡眠不足は交感神経を刺激し、血圧を上げやすくします。

減塩の重要性

日本人の食生活は塩分が多めになりがちです。
味噌汁、漬物、ラーメン、加工食品などに含まれる「隠れ塩分」も見逃せません。
特に夏は食欲が落ちがちで、冷やし中華やそうめんなど簡単な食事で済ませがちですが、これらのつけダレやスープにも塩分がたっぷり含まれています。

減塩は、血管への負担を軽減し、血圧を安定させるための基本です。
世界保健機関(WHO)は、1日の塩分摂取量を5g未満に抑えることを推奨していますが、日本人の平均は約10gと、倍近くも摂っているのが現状です。

実践的な減塩の工夫

  • だしや香辛料で風味を補う:昆布や鰹節のだしを使うことで、塩分が少なくても味に満足感が出ます。酢やレモン汁、生姜なども有効です。
  • 漬物や味噌汁の頻度を見直す:毎日食べるのではなく、週に数回に抑えたり、薄味に変えるのも一つの手です。
  • 加工食品やインスタント食品を控える:スナック菓子やレトルト食品、ハム・ソーセージなどは塩分が非常に高いため注意が必要です。
  • 外食時はスープを残す:ラーメンなどの汁は塩分の宝庫です。飲み干さないことが大切です。
  • 食塩不使用の商品を活用:減塩しょうゆや塩分控えめ味噌など、最近は便利な商品も増えています。

 水分補給の重要性

減塩を意識しすぎて水分・電解質が不足すると、脱水症状や熱中症のリスクが高まります。
そのため、以下のような水分補給を心がけましょう。

  • 1日1.2~1.5リットルを目安に:一度に大量ではなく、こまめに分けて飲むのがポイントです。
  • 水や麦茶を基本に:糖分の多い清涼飲料水は控え、無糖の飲み物が理想的です。
  • 大量の汗をかいた場合は経口補水液を:スポーツや屋外作業時は、塩分・糖分をバランスよく含んだ飲料を活用しましょう。

補足情報

夏型高血圧とは?

実は、夏になっても血圧が高いまま、あるいは逆に高くなってしまう人もいます。
これを「夏型高血圧」と呼び、以下のような人がリスク群に該当します。

  • エアコンの効いた室内で長時間過ごす人
  • 食事内容が偏りがちな人(冷たい麺類や塩分の多い惣菜など)
  • 十分な水分をとらない高齢者

このようなケースでは、医師と相談しながら薬の調整や生活改善を行う必要があります。

減塩でも満足できる食事のコツ

  • 見た目に工夫を:彩り豊かな野菜や香味野菜を使うと、味覚以外でも満足感が得られます。
  • 食感にバリエーションをつける:シャキシャキ、コリコリといった食感は薄味でも食欲を引き立てます。
  • 手作りを基本にする:市販の惣菜や弁当は塩分が多いため、なるべく自炊を心がけることが効果的です。

「減塩で乗り切る夏の高血圧!効果的な実践方法とは?」まとめ

夏は血圧が下がると思い込んでいると、思わぬ健康リスクに繋がる恐れがあります。
脱水症状、冷房による温度差、食事の偏りなど、夏特有の要因が高血圧を悪化させることもあるのです。

その中でも「減塩」は、最も基本的でかつ実践しやすい高血圧対策です。
味付けや食材選び、水分の摂り方を見直すだけでも、日々の血圧管理に大きな効果が期待できます。

「塩分を控える」という行動は、単に血圧を下げるためではなく、将来の心疾患や脳卒中のリスクを抑える第一歩です。
今年の夏は、涼しい部屋で過ごすだけでなく、減塩という”見えない対策”にも意識を向けてみてはいかがでしょうか。

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